大晦日
私の体の中に流れる
うどんダシの血が騒ぐのを
抑えることは
やはりできなかった
休みのうどん屋が多いことを覚悟して
私はうどんを求めて旅立った
あとで気づいたのだが
大晦日に重なって
昨日は日曜日だった
なおさら
休みのうどん屋が多くなる
そのことは
実際に
うどん屋を訪ね歩いてみて実感した
あのうどん屋も
このうどん屋も
どのうどん屋も
休み休み休み休み
み~んな休みで
店が開いていない
私は
まだ入ったことのない
うどん屋狙いで行ってたから
よけいに開いている店に
当たる確率は低かった
で
何軒も訪ね歩いたが
開いている店がなかったので
途中通りかかったときに開いていた
このうどん屋まで戻って
立ち寄ることにした
が
しかし
店に着いて駐車場に車をとめてから
私はしばらくの間
迷っていた
入ろうかやめようかで
というのも
前に一度来たことがあるような
気がしたからだ
私は優柔不断にも
何度も車から出たり入ったりを
繰り返した
そんな私の行動が可笑しかったからか
駐車場にとまっていた
1台の車の男性が
こちらを見て笑っていた
で結局
車の出入りを100回繰り返して
お百度参りを成就させた末に
私は店に入ることを決意した
年末で
開いているうどん屋が少ないせいか
店内はけっこう混雑していた
私はかけうどん小(150円)を
受け取り
レジで支払いを済ませると
うどんをトレイに載せたまま
多くの人で賑わっている雑踏を抜け
店外へと出た
そこにはテーブルが二つ置いてあって
丸太の椅子が
無造作に並べられていた
そこからの眺めは
けっこうよかった
2枚目の画像がそれである
さてうどんだが
プリプリした麺で
わりと美味しかった