待ち合わせ相手から

まだ何の連絡もないので

もう一軒

うどん屋に入ることになってしまった



こんなに食べて

昼食に予約している

ステーキのコース料理を

食べきれるだろうか？

先月のいつ頃だったか

ある日突然

Ｈ氏から

こんな提案を持ちかけられた



いつもお世話になっている

Ｋ添乗員の

誕生日会をやりませんかと



それも

サプライズを演出してと



実は

Ｋ添乗員の誕生日は

１０月なので

もう過ぎてしまっていた



しかし私は

その提案に乗ることにした



８月に私の誕生日の

お祝いをしてくれたり

恋愛相談なんかにも

のってくれていたからだ



さてサプライズだが

Ｈ氏と綿密な打ち合わせをしないまま

いよいよ当日を迎えた



綿密な打ち合わせは

当日早めに現地へ行って

そこでするということだった



しかし約束の時間になっても

Ｋ氏はやってこなかったので

前に記事に書いたが

昼食のステーキが待っているのに

うどん屋２軒で

うどんを食べる羽目になってしまった



で、だいぶ遅れてやってきたＫ氏と

三越高松店で

プレゼントの品を買い

三越の隣にある花屋で

Ｋ添乗員に渡す花も用意した



そのあとすぐ

Ｋ添乗員ご夫妻と

偶然会う予定になっている

片原町へと向かった



大まかな段取りは

Ｋ添乗員のご主人のＫ先達が

巧みな誘導で

Ｋ添乗員を高松の街へと連れ出し

片原町を歩いているところで

偶然私とＨ氏に会って

「お昼でも食べに行きましょうか？」

という流れで

二蝶へ行くということに決定



その前に

プレゼントを持っているのを

Ｋ添乗員に気づかれてはマズいので

プレゼントを預かってもらおうと

食事の予約をしていた

「二兆」に行ってみた



ところが

なんということなのか

「二蝶」

の従業員が言うには

予約はされていないというのだ



確かに電話で予約したはずなのに

一体どうしたいうのだ



「二蝶」

は格式のある店なので

私がラフな格好をしていたから

却下されたということなのか？



その答えは

３秒後に

従業員の口から出た



「もしかして

予約されたのは

わしょく家二蝶のほうではないですか？」



そのあと

「料亭　二蝶」

の従業員の方は

系列店である

「わしょく家　二蝶」

に問い合わせてくれて

やはりそちらのほうに

予約していることが分かった



そこで

「料亭　二蝶」

を出た私とＨ氏は

近くに止めておいた私の車に

プレゼントを置きに行くことにした



車のトランクに

プレゼントを

見えないように隠して

準備は整った



いよいよ行動開始である



２人で片原町の商店街を歩いてゆく



しばらくして

片原町駅の前まできた



Ｈ氏がＫ先達に

電話で確認したところによると

Ｋ先達とＫ添乗員は

電車でくるということだった



Ｈ氏が駅のほうに入ってゆく



えっ

それでは偶然っぽく見えないのでは？



そう思いながら

Ｈ氏のあとを追った私の目に

駅前のスーパーの前で品物を見ている

Ｋ添乗員ご夫妻の姿が映った



マズイ

ここでＫ添乗員に姿を見られたら

サプライズでも

なんでもなくなってしまう



私はそう思って

引き返そうとしたのだが

Ｈ氏は

「どこ行くんですか？」

と言って引き止めた



そのときＫ先達が私たちに気づき

軽く手をあげたあと

Ｋ添乗員と

こちらに歩いてきた



そのときＫ添乗員は

こう言った



「どこに連れていってくれるんですか？」



あれれ

最初からバレバレだったのか



というわけで

４人で「わしょく家　二蝶」へ行き

美味しい料理を堪能しましたとさ


----めでたし、めでたし----

９時に高松の片原町で

待ち合わせをしていたが

待ち人現れず



そうこうしているうちに

トイレに行きたくなったので

トイレを探しに商店街を

あてもなくさまよった



というわけで

別にお腹がすいていたわけでもないのに

うどんを食べる羽目になってしまった



そんなことになっているとも知らず

待ち合わせの相手は

きっとまだ

布団の中で

気持ち良く眠っているに違いない